私たちは、メサを下りホピ族のRさんの息子さんの家に向かいました。
そこでは「ファイアーサークル」なる儀式をして頂く予定でしたが、強風が吹いて来たために中止になりました。
そこで、Rさんからマッサージを受ける事になりました。
さすがに8人全員が受ける事はできないので、運転に携わった4名だけ受ける事にしました。
chierryさんのご主人とちいちいさんは、ウトウトしている位お疲れになっていました。
私は、運転といってもほんの少し、皆さんに恐怖を与えただけだし…ねぇ…申し訳ない思いでしたが、このマッサージはどうしても受けたかったのです。
このマッサージ、普通のマッサージとはワケがちがいます。
トムさんは、昔、原因不明で失明寸前の時があったそうです。
手術を勧める医者を前に、どうしてもアメリカに行きたいと無理を押して旅立ったのでした。
そのホピへの旅で、「心が壊れている」と言われ、ホピの方に頭から何かを吸い取って治してもらったと言う話をトムさんから聞いていました。
トムさんは、それから手術をしなくても目が見えるようになったのでした。
その施術が、Rさんのご主人から受けたこのマッサージだった事を、chierryさんの旦那さんのマッサージが始まった時に知ったのでした。
Rさんは、汗を流しながら全身の力でマッサージをしていました。あまりの力強さに、見ているこちらが申し訳なくなる位でした。
頭の上から足の先まで、決して手を抜く事なく全身全霊でやって下さっていました。こんなマッサージ見た事ありません。
マッサージの間、トムさんは傍らでセージを焚いていました。
すると、トムさんと愛ちゃんにはchierryさんの旦那さんの半身から、白い煙のようなものが出ていくのが見えたそうです。
マッサージが終わり、外でシダーの聖なる樹液を全身にかけられたご主人は、とてもスッキリとした顔つきになっていました。
次にちいちいさん、そしてchierryさんがマッサージを受けました。
トムさんがセージを焚いているので、私もクリスタルチューナーを鳴らす事にしました。
どうやら、私たちは浄化の儀式に参加しているようでした。
明日に控えたカチーナダンスの聖なる祭りに参加する為に、浄化が必要だったのです。
そして、ついに私の番がやって来ました。
髪の毛が抜けるんじゃないかというくらい、ゴシゴシ頭をマッサージされました。
他の方のマッサージと明らかに違うのは、腰を持ち上げたりする動作が入った事で分かりました。
Rさんは一人ひとりの身体を読んで施術方法を変えていたのです。私の介護疲れの腰を見抜いているんだなあ、と改めてRさんに驚きました。
最後に、私の頭のてっぺんからRさんが思いっきり息を吹き込んでくれました。
何か悪いものが抜けたかなあ?
そして、家の外に出てシダーの液を顔から足まで、全身にすり込みました。
全身がスッキリ浄化された感じでした。
実はちょうど旅行前に、ホピに関するある本を読んだのですが、そこに浄化の大切さが語られていました。
今、カルマ的に地球の浄化が避けられない状況ですが、地球規模の浄化とは、まず、私たちがどれだけ自分を浄化できるかにかかっている、と。
自分がどれだけ心を浄化し、創造主が良しとする素のままの心に切り替える事が出来るか。
それが、もうじき起こるとされる「大いなる浄めの日」がどの程度の規模で起こるかを決めるというのです。
私たちが本当に清め、癒すべき、そして取り戻すべきものは、私たちの心そのままだと。
そして、心身が浄化されていないと、宇宙のエネルギーレベルが変わった時に、ついて行く事が出来なくなるそうです。
もう、時間はあまり残されていません。
新しい気が宇宙からどんどん降り注いでいるようです。
私は、この旅で多くの事を学びましたが、自分の心の浄化のためにもホピの地にやって来たような気がします。
まるまる一日中、私たちをもてなして下さったRさんに、深く深く感謝を捧げ、私たちは23時頃ホテルに帰りました。
とても長い一日でした。
それは、翌日のカチーナの儀式の為の心と身体の浄化と準備だったと、今改めて気づくのでした。
明日への期待で、この日の夜、私たちの興奮は収まりませんでした。
同室のクリスティさんとサリーさんと3人で、いつまでもこの旅の必然性を語り合ったのでした。
いよいよ、明日はホピの聖なる儀式「カチーナダンス」が行なわれるのです。