さて、ホピへの旅のどこまでお話しましたっけ?
そうそう、「預言の岩」を見に行った所まででしたよね。
その後、ホピ族のRさんが夕食を作って下さると言うので一緒に買い物に行きました。
どうやら、ハンバーガーを作って下さるようです。私はお肉を食べなくなる前からハンバーガーはずい分とご無沙汰してます。
やはりホピ族と言えど、ここにもアメリカの影響が強く出ている事を感じました。ホピの方は、みな英語が話せますしね。
ホピ語ですか?ご興味のある方はお聞きになって下さい。こんな感じです。
http://m.youtube.com/#/watch?v=K2aikgtskX0&feature=related
私たちが唯一覚えたのは、「ありがとう」というホピ語です。
女の方は、「エスクァリッ」
男の方は、「クァクァーイ」と言います。
スーパーを出たら、にわか雨が降ってきて、私たちは歓声をあげました。
ホピの地では、ここ20日間も雨が降っていないのです。
恵みの雨、雨がこんなに嬉しいとは思いませんでした。所変わると、こんなにも意識が変わるのですね。
ここで不思議な事が起こりました。
晴れ女さんであるちいちいさんは、リュックに「てるてる坊主」をつけていたのですが、そのヒモが外れていたというのです。
「てるてる坊主」さんも、ここでは遠慮したくなったのでしょうか。
そして、Rさんのお家がある「メサ」に車を走らせました。
車を降りる間際に、空には二重の虹が出ていました。
車を降りる頃には雨も止んでいました。
Rさんの住む家には、水道も電気も通っていませんでした。
私たちは、買ってきたペットボトルの水を洗面器に入れて手を洗います。
そして、トイレがすごいんです!!
何と!外の崖っぷちにあるんです。
恐いけど、ここでしかできない貴重な体験な為、トイレットペーパーを持参してみんなで代わる代わる入りました。
もちろん、水洗ではありませんから、木に丸く穴が開いていて、下が見えました。
電気がないので、ドアを閉めたら真っ暗になる事が分かり、次の番の人が外でドアを開いたまま押さえている事にしました。
「メサ」の写真は撮影できないので、Google earthで「メサ」を調べてみました。
こんな高台にあるのです。
トイレは手前の水色の小さな建物です。
その辺りの砂は、カラっからに乾いており、時々砂嵐が起きていました。
これが突然やって来ると、すごく痛いんです。あわててみんな背を向けました。
本や動画に、「メサ」の一番奥の建物が載っていました。
まさに、こんな所なのです。「メサ」の入口の方の建物は電気や水道は通っているようです。
Rさんちは、照明は手持ちのランプがありましたが、油がもったいないので使いませんでした。
だから日が沈むまでが勝負です。
電気や水道はなくてもガスボンベはあり、Rさんとトムさんががハンバーグのパティを焼いて下さり、私たちは野菜やアボカドを切ったりしました。
そして、出来たハンバーガーを頂く事になったのですが、換気扇がないので部屋の中は、埃か油か分からないけど、細かい何かが夕陽に照らされて空気中を漂っているのがいっぱい見えるのです。
暑いのもあり、私は息苦しくなってしまい、ハンバーガーを持って外に出てしまいました。
みんなも外に出て来ました。
外は突風が吹かない限り、涼しくハンバーガーを頂く事ができました。
やがて日が沈み、私たちはRさんの息子さんの家に行く為に「メサ」を後にしました。
(高台にあるので、窓から素晴らしい夕陽が見えました。地平線をさえぎるものは何もありません。)
14日は朝陽から夕陽まで見る事が出来ましたが、まだ終わりではありませんでした。
一日中案内をして下さったのに、まだ、ホピの方の全身全霊を込めた私たちへのおもてなしは続くのでした。
私たち日本人は、水も電気も豊富にあり、それが当たり前に思ってきました。
それは、ホピでの生活に比べたら、何て贅沢な暮らしだったんだろう。
こうしてホピ族の生活に触れる事で、全てのものに感謝する気持ちが湧き上がって来たのでした。
生きていく上で大切なものは何かという事を、毎日学ばされる旅になりました。