去年の組閣では、共産党の小池氏が「在庫一掃・閉店セール内閣」などと揶揄したが、今回は野党党首からもそういったコメントが出ることもなかった。
もう、氣の利いた言葉を探して批判する氣力も削がれるくらい、脱力しか感じないということだろう。
人材も不足しているのか、内閣府政務官には、あのアイドル出身の今井絵理子氏が内定したと報道に出た。
資質がない人も問題だが、文科相に加計疑惑の渦中の一人である萩生田光一氏を任命するという、資質どころか疑惑を抱えた大臣も登場する。
これらのデタラメ、かつ軽い人事を見ていると、ひょっとしたら年内の解散を見込んでいるのかな、という氣もしてくる。
来年になれば、消費増税の影響も国内経済に現れ始めるだろうし、オリンピックなどの行事も詰まっていてなかなかうまくスケジュールが取れない恐れがある。
今年中なら、なんといっても野党共闘の準備が整っていないことが、与党を有利にする。
与党が組閣で忙しく、首相はおろか大臣からも千葉の「チ」の字も出てこなかった11日、韓国の文大統領はツイッターに動画をアップし、その中で「台風で被災した方々へのお見舞い」の言葉を述べている。
なんかもう主張云々の前に、本邦の閣僚たちとは、人としてのデキが違いすぎると感じてしまった。本当に情けないことだ。
台風15号の影響で、千葉県を中心に大変な被害が出ている。
そんな中、テレビは進次郎の入閣と、相変わらず韓国問題ばかり報じている。
台風一過から2日たった11日は、さすがにテレビカメラも現地に入り、いくばくかの報道も増えたが、それでもニュースのメインは進次郎。
たかが世襲議員の若造が初入閣したくらいで、テレビはなぜそんなに持ち上げるのだろう。
進次郎を取り上げると視聴率が上がるのか。そんなことはないと思うのだが。
そして思わず笑ってしまいそうになるのが、新内閣の基本方針に「復興・国土強靱化の推進」を掲げていることだ。
なにを寝ぼけたことを言っているのであろう。
安倍首相というのは、本当にあきれるほど「災害」に興味がない。
山梨の大雪では「天ぷら」、岡山県の水害では「赤坂自民亭」など、そのあまりにも災害を氣にしない態度は、過去にも何度も批判を浴びている。
今回の台風も「前代未聞の勢力を保った関東を直撃」と、事前から氣象庁が記者会見まで開いて注意を呼び掛けていた災害であるが、この日の首相動静を見ると、午後6時半には帰宅している。
まるで何も知らない、というふうに。
そもそも組閣なんて一日二日延期したってどうってことはないだろう。国民の命が関わっているのだ。
なにかというと勇ましく言う、「国民の命と財産を守る」とかいうやつは、一体どこに行ったのか。
安倍首相の悲願である改憲の中には、緊急事態条項という案がある。
そもそもこの案に関する安倍首相の言い分は、大災害が起きたときに、首相の一声でどんな法律も効力停止することができ、既成の法制度に妨げられることなく、自由・迅速な救済活動が出来るようにするとかいうものだ。
しかし、ここまで災害に興味のない権力者が、そんな良心的なことをするだろうか?
「緊急事態だ!」と言えば、法律無視で何でもできる恐怖な世の中を作るだけだ。
「緊急事態なので選挙はしません」なんて言って、ずっと政権につきっぱなしにすることさえ可能になるのだ。
災害に興味のない人間が主張する緊急事態条項なんて、欺瞞以外のなにものでもない。
そもそも、この程度の話は、ふつうの法整備でどうにでもなる。「改憲」などという大掛かりなことをすることはないのだ。
安倍首相の言う「国民の命を守る」なんてのは、米国けら武器を買うための国民への方便に過ぎない。
命を守る氣なんてこれっぽちもない。なんせ、興味がないんだから。
それはそうと、今年の9月1日防災の日には、安倍首相は皮肉にも千葉県の訓練に参加するために、船橋市までヘリコプターで乗り付けたそうだ。
テレビ電話で千葉県の森田健作知事から被害状況の報告を受けるなんていう、模擬訓練もしたそうで。
使えよそれを!
千葉県知事の森田健作氏は、2日も経ってからようやく「明日」政府に支援を要請しようと思う、なんてのんきなこと言ってる。
ひょっとして、11日までは組閣で忙しいだろうからと氣を使って、組閣の次の日に支援を要請するよう調整したのだろうか。そんな風にも疑わざるを得ない。
とにかく現政権は、国民のことを「消費税を納めてくれる民」くらいにか思っていないのではないか。
復興が全部民間任せなら、そもそも政府なんてなんの為にあるのかわからない。
国政選挙では投票率がほぼ毎回全国ワーストに近い千葉県民には、ここでいろいろ考えてほしい。
いざという時きちんと国民を守ってくれそうな議員を選べば、世の中はもう少しよくなるはずだ。
安倍首相の在位は歴代2位になって、衆議院選挙までには歴代1位になること間違いない。
したがって、これを達成しないと決して退任はしない。
新内閣が発足し、その目玉が小泉進次郎ということで、NHKニュースは小泉オンパレードである。
挙句の果てに、官邸で出来婚発表の映像を延々と流す。その際、将来の総理大臣と持ち上げる。
官邸でお披露目することで、世間体の悪い出来婚の週刊誌的な扱いを回避させた。
その進次郎が問題発言した原田環境大臣更迭の後釜になると予想したことがピタリと当たった。
安倍首相は、新内閣の記者会見で「必ず憲法改選」を成し遂げると述べた。
世論調査で政府にやってほしいことは、社会保障、景氣経済で憲法改正などは五番手程度、誰も憲法など望んでいない。
誰も望んでいないものを自分の趣味、権力で改正しようとしている。もう異常で偏執者である。歴代最悪の首相と思っている。
この政権を倒すことは野党が選挙に勝てばいい。
既存の野党では絶対に勝てない。期待出来るのは「れいわ」が自民の選挙区を食うしかない。
今回、最も驚いたのは、あれだけ週刊誌で妻子ある男性と新幹線の中で手を握りあって寝ている姿をマスコミに晒していた今井絵理子が内閣府(大臣)政務官になったことだ。
(大臣)政務官とは、国務大臣を補佐し、国会との交渉や政策の企画などの政務を担当する特別職の国家公務員である。
大変失礼だが、不倫は出来るが今井氏が国会との交渉、日本の政策の企画を出来るとは思えない。
安倍首相になってから、疑惑、いわく付きの人物が平氣で政府の役職に就く。
今井氏の政務官就任の件を、日本テレビ記者から 「長官は午前の記者会見で今井内閣府政務官の起用について適材適所とおっしゃいましたが具体的には今井氏のどのような経歴が適材適所とみなされたのかお考えをお聞かせ下さい」 と聞いた。
ところが、菅官房長官は 「ま、人事ついては適材適所で対応いたしております。」と答えた。
まるで禅問答である。これは全く答えになっていない。要するに答えることが出来ないのだ。
この人事は、最終的に安倍首相が判子を押した訳である。
安倍氏の心理を分析するに自分自身が加計学園で罪を犯し、森友事件でも法に触れるようなことをしたが、同類相哀れむ的な心理が働いたるように思えてならない。
萩生田氏しかり、今井氏のやったことなどは、自分がやったことから比べればとるに足らないという心理が働いているので、何の躊躇もなく任官出来るのだ。
結局、こんなおかしな人事は選ぶ張本人のモラル、規範の問題である。
メディアの毒が目に余る。
メディアが提供する情報によって出来事の存在を知る。メディアが伝えなければ存在する出来事もなかったことと同じになる。
内閣改造が行われたが、そのタイミングは、千葉県の主権者が生命の危機に直面しているさなかだった。
電氣が途絶え、水道、ガソリン、通信が遮断されたところに酷暑が襲った。酷暑を避ける方法がなく、複数の主権者が命を失った。
政府の対応が遅れ、いまなお10万単位での停電が続いている。
内閣改造を延期して、内閣が指揮を執り、主権者の生命を守るべき局面だった。
メディアがこの指摘を繰り返し報道したなら、主権者全体に安倍内閣に対する厳正な視線が形成される。
これが事態を改善させる原動力になる。
ところが、メディアは千葉県の深刻な事態を伝えず、内閣改造のお祭り騒ぎに加担した。
小泉進次郎氏が入閣した情報を誇大に宣伝し続けている。
小泉進次郎氏の業績を精査するなら報道にも意味があるのかも知れない。
しかし、そのような姿勢は垣間見られず、小泉氏を大きく報道する事由は存在しない。
むしろ、安倍首相が側用人とも言える人物を多数閣僚として、あるいは、自民党役員として起用した点に吟味するべき点が山積している。
甘利明氏、下村博文氏は政治資金の不正疑惑を十分に晴らしていない。
韓国の法務大臣就任について朝から晩まで報道し続けている日本のマスメディアが、自民党役員や安倍内閣閣僚に登用された人物の政治資金疑惑を朝から晩まで報道し続けないことがはるかに不自然である。
市民の思考、判断が、メディア報道によって完全に歪められてしまっている。
インターネット上には優れた正しい情報が存在するが、その情報にアクセスできる主権者の数が限られている。
大多数の主権者はマスメディアの不正な情報操作の餌食にされてしまっている。
日本政治が歪んでしまっている重大な背景の一つが、メディアの歪みである。
テレビの視聴率1%は瞬時に100万人に情報を届ける意味を持つ。
100万人への情報伝達は、1000人の集会を1000回実行して達成できる成果である。
テレビの影響力は圧倒的に強い。
このテレビが全国放送5社とNHKの6社に独占されてしまっている。
この問題を深刻に受け止めなければならない。
<抜粋終わり>
災害に興味がない首相ではなく、真剣に国民の命を、自分の命をかけてでも守ってくれる方に、国のトップになって頂きたいです。
どんどんあるべき姿からかけ離れてしまっている日本を何とかしたい。。
何とかしたいって言う沢山の思いが集まったら、きっと何かが出来るはず。。
今が、皆んなの意識を合わせる時なんだと感じます。